大地の成り立ち - 地形
壇鏡の滝は、島後西部の那久川上流に位置する二条の滝です。落差約50mの雄滝と約40mの雌滝があり、雄滝は滝の裏側(滝つぼ側)から流れ落ちる水をみられることから、「裏見の滝」ともよばれています。
周辺には約550万年前の火山活動で噴出した地層が分布しており、滝の下部は主に火山灰が固結した岩石、上部は粗面岩溶岩で構成されます。火山灰は溶岩に比べて柔らかく侵食されやすいため、風雨や河川の侵食によって深くえぐられた「オーバーハング」状態になっており、これが裏見の秘訣になっています。
壇鏡の滝は古くから特別な水であると信仰を集め、滝の水を飲むと勝負事に勝つ「勝ち水」として、今日でも島内で行われる伝統的な牛突きや相撲の試合の前日には関係者が水を汲みに訪れます。