2024.04.01
「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業」に取り組みました
観光庁令和5年度「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業」に採択され、施設のリニューアル、オーディオガイドの制作・配信を行いました。また、これらの成果報告のため、東京での広報イベント「隠岐島会議 in TOKYO」を開催しました。
取り組みの背景
隠岐諸島は自然環境・人の営みが世界的に貴重とされ、2013年にユネスコ世界ジオパークに認定された「地球の記憶が息づく島」です。しかし、観光では短期滞在が中心であり、自然・文化資源に触れる体験が十分に提供できていませんでした。
このような背景から、地球の起こりから現在に至るまでの深い歴史に触れる体験を作ること、ジオパークを巡る拠点となる施設を高品質化することが求められており、本事業の実施に至りました。
施設のリニューアル
本事業では、隠岐を拠点にした滞在型観光を推進すべく、宿泊施設7軒と飲食店1軒の改修を実施しました。
以下が改修内容の一部です。
・地域インフォメーション・コワーキング機能を備えたラウンジの新設
・景観と調和する美観的な素材での屋根・外壁などの整備
・地域食材を活用したガストロノミー対応のダイニング改修

高付加価値化改修の例(隠岐プラザホテル)
オーディオガイドの制作・配信
自然・文化資源に触れられるコンテンツとして、公式オーディオガイド「隠岐自然館と島めぐり」を制作・配信しました。ジオサイトを中心に、物語形式で地域の背景を学べる構成とし、従来の観光ルートとは異なる独自性のある巡り方を提案しています。
さらに、飛行機・フェリーでの移動中に聴ける「OTOMOラジオ」も制作し、旅マエ・旅ナカでの情報接点拡大を図りました。

公式オーディオガイド「隠岐自然館と島めぐり」
「隠岐島会議 in Tokyo」の開催
事業成果の発信と今後の観光戦略を議論するプレスイベント「隠岐島会議 in TOKYO」を令和6年3月21日に実施しました。
ジオパーク関係者や専門家によるパネルディスカッション、世界ジオパークネットワーク事務局長(GGN)からのビデオメッセージ、各事業者による成果発表などを通じ、本事業の意義を広く紹介しました。

イベント当日の様子
今後のビジョン
観光客のサステナビリティへの関心が高まる中、ジオパークの理念を軸にした高付加価値な体験・宿泊・食を提供し、長期滞在を促進する仕組みづくりを進めます。また、オーディオガイドや拠点施設の機能を活用し、隠岐ならではの深く豊かな旅を提供できる体制構築を目指します。