ユネスコ世界ジオパークは、ひとまとまりの地域を指し、その地域では、国際的にみて重要な地質遺産や景観が、保全・教育・持続可能な開発という総合的な観点から管理されます。また、その地域の地質遺産だけではなく、大地の上に成り立つ生態系や歴史・文化など私たち人の営みを含めた活動がされています。
日本では「大地の公園」とも訳され、私たちが住んでいる地域や地球をまるごと楽しむことができる場所です。
隠岐は2013年9月9日「世界ジオパーク」に認定され、その後2015年に世界ジオパークは国連の機関であるユネスコの正式プログラムになり、隠岐は「隠岐ユネスコ世界ジオパーク」になりました。
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About Oki Islands UNESCO Global Geopark 隠岐ユネスコ世界ジオパークとは
隠岐ユネスコ世界ジオパークは、地球のプレート活動や火山活動などによって造られた「大地の成り立ち」、その大地の上に育まれた「独自の生態系」、私たちの歴史や文化といった「人の営み」をひとつの物語として知ることができる地域です。
ユネスコ世界ジオパークとは
隠岐ユネスコ世界ジオパークの概要
数あるジオパークの中で、隠岐ユネスコ世界ジオパークは、海域を含めたジオパークです。島根半島の北40~80kmの日本海に点在する4つの有人島と多数の無人島によって構成されており、陸域と海岸から1kmの海域をあわせた673.5km²(陸域346.0km²、海域327.5km²)を範囲としています。
海洋生物や漁業などの人の営みも含め、隠岐を取り巻く環境そのものが、隠岐ユネスコ世界ジオパークとなっています。
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隠岐4島について
隠岐ユネスコ世界ジオパークの4つの有人島は、南に位置する島前3島と、北に位置する島後1島で構成されています。
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島前3島
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西ノ島町(西ノ島)
焼火と漁と絶景と。
島前でもっとも高い山に鎮座する焼火神社は、
今もなお、内海に臨む人々のよりどころ。
外海にも近いため、古くから漁が盛んに行われ、
荒波をものともしない西ノ島の気質のいしずえに。
北西から吹き下ろす冬の風は、
摩天崖などの絶景を大地に刻む。
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海士町(中ノ島)
古きを尊び、新しきをひらく。
海士町は、地形がもたらす恩恵を
巧みに生かしてきた。
田畑を耕し、後鳥羽院を慕い、来る者を受け入れる。
歴史あるものを大切にしながらも、
新しい可能性をひらき、チャレンジをいとわない。
それが、めぐり続けるこの島のあり方だ。
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知夫村(知夫里島)
歴史の悠然。地球の牧歌。
知夫里島は、隠岐のなかで
もっとも小さな島だからこそ、
雄大な自然や、古来の伝承が大切に残されている。
「牧畑」の姿をとどめる放牧地、
荒々しい赤壁、古墳群、島独自の一宮神社。
知夫里の景色は、悠久の歴史を今に伝えている。
島後
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隠岐の島町
神の木やどる、大きな島。
巨大な岩壁、堂々たる杉の木など、
太古から息づく自然信仰。
黒曜石が採られ、各地へ運ばれていった歴史。
隠岐諸島でもっとも広大な島後は、
古来多くの人や文化が交わってきた地。
異なる風習や方言などが共存し、多様な文化が育まれた。
隠岐ユネスコ世界ジオパークの特徴
隠岐諸島は、はじめからこのような離島だったわけではなく、時代ごとの地球の活動や大地の変動に伴って姿を変化させながら、現在の島が形作られました。
この「大地の成り立ち」、その上で育まれた世界的にも珍しい「独自の生態系」、離島という環境だからこそ発展した「人の営み」。
隠岐ユネスコジオパークでは、この3つのテーマのつながりをどの切り口からも楽しむことができます。