2024.04.01
観光情報発信サイト「隠岐の島旅」をリニューアルしました!
令和5年度「事業者間・地域間におけるデータ連携等を通じた観光・地域経済活性化実証事業」として、観光情報発信サイト「隠岐の島旅」の刷新を行いました。
取り組んだこと
これまでは地域の観光情報の発信にとどまっていた「隠岐の島旅」を刷新し、宿泊や体験アクティビティの予約・決済がWEB上で可能な機能(=地域版OTA)を持ったサイトへと改良しました。
これにより、旅行者が各島の観光情報を一元的に取得し、スムーズに予約できる環境を整えました。また、新たに顧客データベース(CRM)を構築し、収集したデータを活用することで、旅行者の周遊促進や再来訪促進を図る取り組みを進めました。

リニューアル後の「隠岐の島旅」
取り組みの背景
隠岐地域は、4つの島それぞれに特色ある観光資源があり、多様な滞在やアクティビティの魅力を提供できる可能性を持っています。
しかし、従来は宿泊やアクティビティ、飲食の確認や予約のためには各施設や町村観光協会に電話をする必要がありました。そのため、負担が大きく隠岐に行くことを断念するケースや滞在の満足度が低くなるケースが存在しました。
また、電話による問い合わせの多さは事業者や観光協会の負担にもなっており、旅行者のニーズに応じた高付加価値なサービス提供へリソースが十分に配分しきれていませんでした。さらに、各島の自治体や観光協会が個別に施策を実施し、データを蓄積していたため、地域全体でのCRMの活用が進まず、顧客情報を活用したマーケティングが行えていないという課題がありました。
このような背景から、予約・決済の利便性向上、データ活用による観光促進策が求められており、今回のサイトリニューアル実施に至りました。
取り組みの成果
本リニューアルの実施により、「隠岐の島旅」は単なる情報発信サイトから、予約・決済機能を備えた統合的な地域観光プラットフォームへと発展しました。これにより、旅行者は宿泊やアクティビティの情報を一元的に取得し、スムーズに予約できるようになりました。また、地域版OTAに参画頂いた宿泊施設(令和6年4月時点、27施設)、アクティビティ事業者(令和6年4月時点、35コンテンツ)の業務効率化と生産性向上(=予約受付のための電話対応業務等の負担軽減)にも貢献しました。
さらに、収集した顧客情報や予約データを活用し、旅行前のクロスセル施策を実施したことで、体験商品の事前予約が促進され、観光消費額の向上につながりました。本事業を通じて、地域全体の観光の利便性向上と経済活性化が実現しました。
今後のビジョン
今後は、CRMをさらに活用し、旅行者ごとの行動データを分析することで、より個別化された観光提案を行う仕組みを構築していきます。また、地域全体のデジタル化を推進し、観光事業者や自治体がシームレスに連携できる体制を整えることで、持続可能な観光モデルの確立を目指します。